FOBAS CFSA (Cloud File Server Appliance)は、クラウド型のファイルサーバサービスです。従来のサービスとの相違点は、お客様ネットワークにキャッシュゲートウェイを設置します。それにより以下のようなユニークな特長を提供します。
クラウド型ファイルサーバの特長である「必要な機能がすぐに使える」事で、ファイルサーバに求められる全ての要件を満たしながら、構築におけるリードタイムを短縮し、SIコストとリスクを低減します。
オプション機能は、コントロールパネルから有効にすることで即日利用可能になります。(DRオプションはデータセンタ内にサーバを構築しますのでお時間がかかります)
キャッシュゲートウェイを経由することにより、従来のクラウド型ファイルサーバの問題点であった、WANネットワークの影響を極小化し、極めて快適な利用性能と、顧客拠点の ADとのスムーズな連携を可能にします。キャッシュゲートウェイハードウェアには大容量の高速SSDを搭載し、マルチユーザ利用時でも極めて高いパフォーマンスを提供します。
同一キャッシュゲートウェイでの容量追加は、サブスクリプションの契約変更のみで即日行えます。キャッシュゲートウェイの容量上限を超える場合は、キャッシュゲートウェイのアップグレードが必要になりますが、格納されたデータの移行は必要ありません。新しい筺体にバックアップを復元するだけで30分程度で交換が完了します。
小規模モデルでは概ね100ユーザ、4TBまで、中規模モデルでは概ね1,000ユーザ10TBまでご利用いただけます。
キャッシュゲートウェイがネットワーク通信の暗号化を行いますので、利用するクライアントに VPNなどの専用ソフトウェアを導入する必要はありません。
従来の NASと同様にWindows ExplorerやMac Finderから直接利用が可能です。
また、クラウド型ファイルサーバにありがちな、クライアント数による課金がありません。
キャッシュゲートウェイの性能が許す限り、利用ユーザを増やす事が可能です。
主要クラウド事業者の国内データセンタを利用しながら、15,000円/月~という業界最高レベルの低コストを実現しました。
増え続ける企業データをコスト面でしっかりサポートします。
ご利用になるキャッシュゲートウェイのラインアップとして、ワークグループ規模でリーズナブルにお使いいただける小規模モデルと、より多くのユーザ数とデータ量をサポートし信頼性を高めた中規模モデルの2モデルをご用意いたしました。
小規模モデルでは、概ね100名までのユーザと、4TBまでのデータ量をサポートします。
中規模モデルでは、概ね1,000名までのユーザと、10TBまでのデータ量をサポートし、機器障害に備えてハードウェアが冗長化されています。
お使いいただける基本的機能やオプションに差異はありません。
小規模モデル | 中規模モデル | ||
---|---|---|---|
機能 | ユーザ数 | ~ 100名位まで | ~ 1,000名位まで |
データ容量 | ~ 4TBまで | ~ 10TBまで | |
1ファイルの最大サイズ | 64GB | 128GB | |
Windows Explorerから利用 | ○ | ||
Mac Finderから利用 | ○ | ||
ファイルの直接編集 | ○ | ||
アクセス権設定 | ○ | ||
データ暗号化 (AES256bit) | ○ | ||
通信経路暗号化 (TLS1.x) | ○ | ||
データ冗長化 | ○ | ||
クラウドデータバックアップ | ○(5分間隔) | ||
バックアップの簡単リストア | ○ | ||
以前のバージョンの復元 | ○ | ||
ゴミ箱機能 | ○ | ||
Web管理画面 | ○ | ||
ハードウェア冗長構成 | 個別見積 | ○ | |
データセンタ | 主要クラウド事業者の国内データセンタを複数分散利用 | ||
標準費用 | 初期費用(ハードウェア、構築費用等) | ¥198,000 ~ | ¥1,500,000 ~ |
データ課金(月額費用) | ¥15,000/月 ~ | ||
オプション | アクセスログ アンチウィルス スマホ、タブレットアクセス AD連携 災害対策 |
各種ご利用可能です。 お問い合わせください。 |
|
保守 | ハードウェア | 3年間センドバック保証 | 5年間センドバック保証 |
ファームウェアアップデート | ○ | ||
障害問い合わせ窓口 | メール、Web 24時間365日受付 | ||
リモートメンテナンス | ○ |
AWS S3 や Microsoft Azure BLOB ストレージ、ニフティクラウドストレージなどの、クラウドストレージサービスや、各種オブジェクトストレージを便利・快適にお使いいただくためのゲートウェイ製品です。CIFS(Windowsファイル共有)、NFS、WebDAV、iSCSI などのインタフェースを通して、通常のオンプレミスネットワークストレージとして、またファイルサーバとして、クラウドストレージサービスやオブジェクトストレージをご利用いただけるようになります。
FOBAS クラウドストレージキャッシュ®(FOBAS CSC)Ver.3 では、複数のサーバから同一のファイルシステムを利用する事が可能になりました(ルーズリークラスタファイルシステム機能)。例えば、システム管理者のいる本社地区に FOBAS CSC サーバを1台配置し管理作業を行います。遠隔拠点にもサーバを配置し、FOBAS CSC クラスタノードオプションをインストールすることで、本社地区のサーバのファイルシステムと設定内容が自動的にレプリケーションされます。遠隔拠点ではローカルに設置されたネットワークストレージ同様の快適さで本社地区と共有されたデータを利用することができます。FOBAS CSC Ver.3では、最大128ノードまでのクラスタノードをサポートします。
ルーズリークラスタ機能により高い拡張性を提供します。システムの利用者や負荷の増大に応じてクラスタノードを追加する事で、柔軟かつシンプルに性能を向上させることができます。
ルーズリークラスタファイルシステムの自動同期機能により、最大10分程度の遅延で他のクラスタノードにデータおよび設定が同期されます。 サーバの障害時には、他のクラスタメンバを利用する事でサービスの全停止を防ぐ事が可能です。また、わずかなデータの欠損も許容されない場合には、FOBAS CSC の HA構成も利用可能です。
FOBAS CSC では 5分間隔で自動的にバックアップを取得し、クラウドストレージやオブジェクトストレージの機能で冗長保存しています。サーバ障害発生時にはこれらのバックアップを利用して 5分以内の RPO(目標復旧時点)で即時にリストアが可能です。また独自のメタデータ格納技術により、1,000万ファイル 10TB 規模のファイルシステムでも、30分以内の RTO(目標復旧時間)でのリストアが可能です。
FOBAS CSC では、一定期間のファイルシステム上の全ての更新履歴を保存しています。独自のメタデータ格納技術により、履歴が保存された期間であれば、任意の時点のファイルシステムの状態を、後からいつでも参照する事ができます。これを FOBAS CSC のジャストインタイムスナップショットと呼びます。作成されたスナップショットは、Windows 環境から VSS スナップショットとして参照可能です。
ルーズリークラスタを構成する全てのサーバは、その中の一つのサーバから一括して管理が可能です。ユーザ、グループの作成やファイルやフォルダのアクセス権設定、アクセスログの取得などの管理作業を集中して実施可能です。
一般的なクラウドストレージは、専用のWebページからアップロード・ダウンロードなどの操作を行うか、API を利用したプログラムを作成する必要があります。FOBAS CSC は、クラウドストレージが提供する専用の API を、企業内で良く利用されるファイルサーバのインタフェース(WebDAV、CIFS、NFS、FTPなど)に変換し、File エクスプローラ、Mac Finder などから直接、これらのクラウドストレージを利用できるようにします。
クラウドストレージはインターネット経由で利用するため、インターネットへの接続速度の制限を受けます。 企業内のイントラネット経由で利用するNASなどのストレージと比較して、データの入出力性能が劣ります。 FOBAS CSC は、ストレージキャッシュ機能を提供し、高速なネットワークストレージとして利用できるようになります。 キャッシュはLRUアルゴリズムで管理され、良く使うデータは常にキャッシュにあり、快適なパフォーマンスで利用できます。
クラウドストレージのセキュリティに不安をお持ちの方は多いと思います。FOBAS CSC は、データを一定のブロックサイズに分割し、 256bitの暗号化鍵にて AES方式で暗号化し、複数のクラウドストレージに分散配置します。 鍵はFOBAS CSC 内で厳重に管理、かつお客様が任意のデバイスにバックアップできます。仮に、クラウドストレージの中身を盗み見られたとしても、内容を解読する事はできません。
クラウドストレージは、サービスレベル保障を行っているサービスもありますが、必ずしもそうでないケースもあります。FOBAS CSC は、お客様のデータに冗長性を持たせて保存します。分散配置したクラウドストレージの一つが、サービス停止、あるいは極端な性能低下を起している場合でも、冗長データからお客様のデータを復元し、利用を継続する事が可能です。
クラウドストレージは、格納するデータ容量、およびダウンロードの通信容量で課金される事が一般的です。FOBAS CSC はお客様のデータを圧縮し、ブロック単位での重複を排除してクラウドストレージに格納する事で、格納するデータ容量を削減する事が可能です。またキャッシュに存在するデータのダウンロードを行いませんので通信容量の削減にも効果があります。
現在、以下のクラウドストレージサービス、およびオブジェクトストレージに対応しており、今後も様々なサービス、製品に対応していく予定です。
FOBAS CSC の技術を継承した FOBAS CFSA 小規模モデルは、容量 600cc 未満 (W130 x D115 x H39mm) の筐体にインストールして提供されます。アイドル時10W以下、ピーク時でも 30W 以下の消費電力にも関わらず、最大4TB のハイパフォーマンスファイルサーバとして利用いただけます。
FOBAS CSC ソフトウェア・アプライアンスも、わずか 2仮想CPU、4GBメモリの仮想マシン上で、 100TBを超えるデータを保存する事も可能です。
お客様情報を登録いただく事で、FOBAS CSC アプライアンスのトライアル版がダウンロードできます。トライアル版では、全ての機能が 2週間お使いになれます。
継続してご利用になりたい場合は、弊社代理店経由にてライセンスをご購入いただく事で、格納されたデータをそのままご利用いただけるようになります。
企業内にオンプレミスで設置いただく事を想定した、ハードウェアアプライアンスおよび、仮想マシンイメージによるソフトウェアアプライアンスです。
容量および利用期間の制限がありますが、無償でご利用いただける Trial Edition、優れた拡張性とデータ保全機能を持ち、企業レベルのファイルサーバとして最適な Enterprise Editionのほか、最適化されたハードウェアにインストール済みで提供する Enteprise Appliance をご用意しています。
また、データセンタ事業者向けにマルチテナント対応可能な、Data Center Edition ライセンスも提供しています。
機能 | Trial Edition | Enterprise Edition | Enterprise Appliance | Data Center Edition | |
---|---|---|---|---|---|
ストレ-ジ容量 | 1TiB | 4EiB ※1 | |||
1ファイルの最大サイズ | 1TiB ※2 | 4TiB ※2 | 512GiB | 4TiB ※2 | |
対応ストレージサービス | サポートされる全てのストレージサービスを利用できます。 最新のサポート状況はこちらを参照ください。 |
||||
年間サブスクリプション初期費用 | - | 問合せ ※3 | - | 個別見積 | |
年間サブスクリプション費用 | - | 問合せ ※3 | オープン価格 | 個別見積 | |
ハードウェア初期費用 | - | - | オープン価格 | - | |
月間サブスクリプション費用 | - | オープン価格 | - | 個別見積 | |
クラスタノードオプション費用 | - | オープン価格 | オープン価格 | 個別見積 | |
サポート費用 | - | サブスクリプション費用に含む | |||
インタフェ-ス | CIFS (SMB3.1.1互換) | ○ | |||
NFSv4 | ○ | ||||
FTP | ○ | ||||
WebDAV (Class 2準拠) | ○ | ||||
iSCSI | ○ | ||||
Webブラウザ | ○(予定) | ||||
パフォ-マンス | キャッシュ容量 | 無制限 | 無制限 | 2TB | 無制限 |
マルチNIC | ○ | ||||
I/Oスループット | - | ~100MB/sec ※4 | NIC数に依存 | ||
連続書込みスループット | - | ~20MB/sec | |||
ルーズリークラスタ機能 | - | ~128ノード | |||
セキュリティ | データ暗号化 | AES128bit | AES256bit | ||
ウィルススキャン機能 | ○ | ||||
Active Directory連携 | ○ | ||||
LDAP連携 | ○ | ||||
Kerberos5連携 | ○ | ||||
アクセス権設定(POSIX, NTFS) | ○ | ||||
ファイルアクセス履歴 | ○ | ||||
設定変更履歴 | ○ | ||||
信頼性向上 | クラウドサービス冗長化 | ○ | |||
データ転送エラー訂正 | ○ | ||||
HAクラスタ対応 | - | ○ ※5 | ○(標準) | ○ ※5 | |
リモートメンテナンス対応 | - | ○ | |||
データ保護 | 履歴データ保存 | ○ | |||
5分間隔の自動バックアップ | ○ | ||||
ポイントインタイムリストア | ○ | ||||
ジャストインタイムスナップショット | ○ | ||||
ゴミ箱機能 | ○ | ||||
過去バージョンファイルの取得 | ○ | ||||
コスト削減 | デ-タ圧縮 | ○ | |||
重複排除 | ○ | ||||
キャッシュによるダウンロード削減 | ○ | ||||
その他 | マルチテナント対応 | - | ○ | ||
請求書決済 | - | ○ ※6 | ○ | ○ ※6 | |
クレジットカード決済 | - | ○ | |||
提供形態 | x86_64 OVF VMDK 形式 | ○ | ○ | - | ○ |
x86_64 OVF VHD 形式 | - | ○ | - | ○ | |
x86_64 QCOW2 形式 | - | ○ | - | ○ | |
専用ハードウェアアプライアンス | - | - | ○ | - |
Trial Edition | 製品評価・トライアル |
---|---|
Enterprise Edition | 128ノードまでのクラスタが可能なスケーラブルファイルサーバ 標準でクラウドストレージへのDR機能をもつ Enterprise NAS の代替 大規模仮想ストレージ構築用ゲートウェイ |
Enterprise Appliance | FOBAS CSC Enterprise に最適化されたハードウェアアプライアンス 標準でHAクラスタ冗長構成された、高信頼、高性能なストレージゲートウェイ |
Data Center Edition | データセンタ事業者向けマルチテナントサーバ S3 互換 I/F からファイルサーバプロトコルへの変換Gateway |
堅牢なデータセンターにバックアップ環境を構築する構成です。遠隔地に大事なデータをバックアップしBCP対策を支援します。
また、複数のクラウドストレージサービスに分散することでデータセンタリスク及びサービス事業者リスクを低減することができます。
分散拠点でデータ同期が可能なファイルサーバ。システム管理者は分散配置したクラスタノードを中央で集中管理・運用できます。
ご利用負荷に応じてクラスタノードを増減することで、大規模オブジェクトストレージ環境下での柔軟な運用を実現します。
FOBAS CSC の技術を継承し、ファイルサーバ利用に最適化したハードウェアアプライアンスです。ハードウェアをネットワークに接続するだけでクラウドファイルサーバサービスを ご利用いただけます。